AIモデルの性能を向上させるために、一般的に「追加学習(ファインチューニング)」が用いられます。しかし、追加学習に用いた個々のデータが最終的な学習結果にどれだけ貢献したのかを正確に特定することは非常に難しい課題です。
この課題を具体的に説明するために、2枚のスライドを活用しながら解説します。
一般的な追加学習モデルの課題

このスライドは、従来の追加学習モデルのサービス構成とデータ構造を示しています。
- モデル層は「メガメガLLMモデルnote版」として大きなブラックボックス化しています。
- 追加学習層には、膨大な既学習データ(黄色)が混在しており、新しく追加する特定データ(青色)もこの中へ組み込まれます。
- しかし、どのデータがモデルに対してどの程度寄与したのかを可視化できません。スライド内のコメントにもあるように、「人間からみて、青に見えるだけで正確な貢献度はまったく分からない」のが現状です。
このように、モデル内部が「ブラックボックス」であること、データが混ざり合っていることによって、個別データの貢献度の特定は非常に困難です。
提案するデータ単位の貢献特定構成

一方、このスライドは提案する新たなサービス構成を示しています。
- モデル層には複数の「note独自モデルA,B,C,Z…」を配置し、各モデルが特定のデータセットに対応しています。ここでの特長はデータ単位で担当モデルを分けることです。
- 追加学習層では、それぞれのモデルに対応した追加データ(青や赤の丸などで示されている)が明確に管理されています。
- さらに「貢献データ特定」層が設けられており、ここで各追加学習データの貢献度を解析可能にする仕組みを持たせています。
- 最終出力は「メガメガLLMモデル」に集約されますが、複数モデルからの寄与を明示的に評価できるため、従来のブラックボックス的な「既学習データのごちゃまぜ」状態から脱却しています。
また、マネジメント層に「学習データマスターくん」を置き、特徴量ごとにデータを分散・管理する設計もポイントです。これにより「どの特徴量にどれだけ貢献したか」という詳細分析も進めやすくなります。
なぜ処理方法からの見直しが必要になるのか?
従来モデルでは、追加学習の過程とデータ管理がブラックボックスとして扱われており、学習データ単位での影響度の特定は原理的に難しいものでした。そこで、