エンタープライズ系のBtoBプロジェクトでは、要求定義や要件定義が複雑かつ多岐に渡るため、プロジェクト最初の段階での「情報収集」が今後の成否を大きく左右します。特に「相手(クライアントやユーザー側)からの質問への回答」は単なる応答ではなく、後に「要求定義書」や「要件定義書」の中核となる情報群へと昇華されることを想定して臨む必要があります。

本記事では、エンタープライズプロジェクトにおける初期フェーズの効果的な情報収集の取り組み方、具体策、そしてその価値について深掘りしていきます。


1.前提:「質問への回答=未来の要求・要件定義の種」であることを意識する

クライアント側から寄せられる質問や疑問は、単に今の疑問を解消するだけのものではありません。これらは間違いなく、今後彼ら(あるいは私たち)が作り込む「要求定義」や「要件定義」の基となる情報となります。

つまり、「ここで何を聞かれているか」「どんな背景や意図があるか」を深く掘り下げ、表層的な回答に終わらず周辺情報も含めた網羅的かつ構造的な回答を作り込むことが、後々のプロジェクト成功の土台を作ることにつながります。


2.序盤にこそ過剰なほどリソースを割くべき理由

中小規模のプロダクト開発やスポットでのコンサルティングであれば比較的小規模な情報収集で十分であることも多いですが、エンタープライズ領域の大型プロジェクトは質的にまったく異なります。


3.情報収集においてPJチームが構造化すべき3つの観点

3-1 現行業務・現行仕様の徹底把握

直近のテスト導入やPOCに向け、顧客が今どのように業務を行い何を使っているかを把握することは必須です。

3-2 解決すべきISSUEと要求の優先順位整理

大量の課題からどこに注力すべきかを見極めることができないと、POCの評価軸が曖昧になり成果が不明瞭になりがちです。