現代社会は、平等を前提とした制度設計の上に成り立っている。
法制度、官僚機構、金融、教育。いずれも「誰に対しても同じであること」を原則とする。
この設計は、多くの不正や恣意性を防いできた。一方で、ある種の難しさも生んでいる。
それは、
誰かを具体的に救おうとすると、不平等にならざるを得ない
という構造的ジレンマである。
平等主義の強みは、例外を作らないことにある。
例外を作れば、そこに不公平や不信が生まれる可能性がある。
しかし現実の回復や支援は、多くの場合こういう形をとる。
これは制度的には説明しにくい。
「なぜその人だけ?」という問いが必ず生まれる。
平等を維持しようとすればするほど、個別具体的な救いはやりにくくなる。
もう一つの難しさは、関係性の重さである。