「設計ができない。」という状態について、多くの人は「一つの形にまとめられない」「全体像が描けない」という状態を思い浮かべます。
それは出来てない事としてはあっていて、具体的な症状ではないです。
なので、「上手く一つにまとめよう」と頑張っても意味無いです。
設計が完成するというのは、最後に全体を一つへ収束させる行為であって、その前には整理しておかなければならない要素がいくつもあるからです。
設計できないとは、
一つへ落とし込めないことではなく、
一つへ落とし込める状態がまだ作られていないということ。
だから、設計に迷ったときは、「どうまとめればいいか」を考え続けるよりも、一歩手前へ戻る方が早いことが多いです。
設計とは、突然ひらめいて全体像を描く天才的な能力ではなく、具体的な労働です。
全体が自然とまとまるように、手前の材料を一つずつ整理していく営み。
設計では、考えなければならないことが多くあります。
目的、範囲、単位、区分、階層、関係、状態、連動、順序、例外、成立条件、品質、環境。
これらをすべて同時に考えようとすれば、誰でも動けなくなります。
設計できる人は、すべてを一度に考えられる人ではありません。
むしろ、今考えなくてよいものを切り分け、少ない情報だけで判断できる状態を作ることに長けています。
設計を進めるとは、複雑な全体を抱え続けることではありません。
複雑さを失わないまま、考えられる大きさへ分け、必要な順番で扱っていくことです。